Claude Codeのプロンプト設計術|効率が3倍変わる指示の書き方
Claude Codeを使い始めて3ヶ月、最初の1ヶ月は毎日のように「期待と違うコードが出てくる」「何度もやり直させる」を繰り返していた。同じような作業なのに、日によって所要時間が2倍以上違う。原因は全部プロンプトだった。
指示の書き方をいくつか変えたら、同じ作業の完了時間が体感で3分の1になった。この記事では、実際のサイト運用で効いたプロンプト設計のコツをまとめる。机上の一般論ではなく、「このサイトの自動運用」という具体的な現場で使ってきた書き方の話だ。
プロンプト設計で一番効くのは「文脈の先渡し」
一番大きかったのは、毎回の指示ではなくCLAUDE.mdに文脈を書いておくことだった。
最初はチャットの最初に「このサイトはNext.js 15で、Tailwind v4で、ブログ記事はMDXで…」と毎回書いていた。これをやめて、プロジェクトルートのCLAUDE.mdに一度だけ書いた。結果、毎回のプロンプトが短くなり、Claude側も迷わなくなった。
CLAUDE.mdに入れて効いたのは以下の4つ。
- プロジェクト概要(何のサイトか、何を売っているか)
- 技術スタック(バージョンまで書く。「Next.js」じゃなくて「Next.js 15 App Router」)
- ディレクトリ構成と、どのファイルが何を担当するか
- 「やってはいけないこと」(例: mainブランチに直接コミットしない、テストを勝手に削除しない)
特に最後の「やってはいけないこと」が効く。AIは善意で色々やってくれるが、こちらの運用ルールを知らない。書いておけば勝手な判断をしなくなる。
指示の粒度は「目的+制約+完了条件」で揃える
雑な指示ほど遠回りする。これは人間のマネジメントと同じだった。
悪い例:「このブログ記事をもう少し良くして」 良い例:「この記事のCTRを改善したいので、タイトルに数字を入れてください。本文は変えず、冒頭3行だけ調整。字数は現状±10字以内」
違いは3つある。目的(CTR改善)、制約(本文は変えない、冒頭だけ、字数±10字)、完了条件(タイトルに数字が入っている)。これが揃っていると、Claudeは迷わないし、結果もブレない。
自分の場合、最初はどの指示も「目的」だけ書いて失敗していた。「この関数をリファクタしてください」と投げると、関係ないファイルまで触られて差分が巨大になる。「このファイル内の関数Xだけを、既存のテストが通ったままでリファクタしてください」と書くようになってから、PRのレビューがずっと楽になった。
「役割」を先に宣言すると出力が安定する
これは意外な発見だった。Claudeに対して最初に「あなたは〜の視点で見てください」と書くと、出力の粒度が揃う。
使い分けているのは大きく3パターン。
コードレビュー時: 「シニアエンジニアの視点で、保守性と可読性の観点から指摘してください」
ブログ記事執筆時: 「検索流入で読みに来た読者の視点で、最後まで読んで離脱しない構成になっているか考えてください」
SEO改善時: 「Googlebotがこのサイトをクロールしたときに、どのページを重要と判断するかを考えてください」
同じタスクでも、視点指定があるとないとで出力の質がまったく違う。これは指示を書く手間がほぼゼロなのにリターンが大きいので、最初に試す価値がある。
コード修正では「現状→望む状態→触っていい範囲」を書く
コード修正で一番効いたテンプレートがこれ。
【現状】今このファイルのX関数は〇〇をしている。
【望む状態】Yも受け取れるようにして、既存の呼び出し元は動作が変わらないようにしたい。
【触っていい範囲】このファイルのみ。テストは既存のものが通ればOK。
3項目書くだけだが、これで「関係ないリファクタを勝手にされる」問題がほぼ消えた。特に「触っていい範囲」を明示するのが効く。AIはコード全体を見渡して良かれと思って修正範囲を広げがちなので、最初から制限をかけておく。
もう一つ、コード修正で実践しているのは「成功の定義をテストコマンドで書く」こと。「このテストが通れば完了」と書くと、AIは自分でテストを流して確認してくれる。人間が目視で確認する手間が減る。
失敗プロンプトから学んだ「AIに任せない方が早い」領域
最後に、3ヶ月やって分かった「プロンプトを工夫してもAIに任せるべきでない作業」を正直に書く。
- 長い要件定義: 要件自体が曖昧な状態ではAIに丸投げしない。まず自分で5分考えて要件を絞ってから投げる
- UIデザインの細部調整: ピクセル単位の微調整はAIに任せると遠回りになる。見ながら自分で直した方が早い
- 既存コードの一貫性判断: コードベース全体のパターンを把握する必要がある修正は、AIより人間の方がブレない
AIは「やれば必ず終わる作業」「判断基準が言語化できる作業」が得意で、「曖昧なものを形にする最初の一歩」は苦手だ。この線引きを知ってから、無駄なやり取りがかなり減った。
プロンプト設計は、やるほど効果が出る分野だった。CLAUDE.mdに文脈を書く、指示は「目的+制約+完了条件」で揃える、役割を宣言する、コード修正は「現状→望む状態→触っていい範囲」で書く。この4つだけで、同じ作業の時間が3分の1になった。
Claude Codeを導入したいけど「上手く使いこなせるか不安」「プロンプト設計からサポートしてほしい」という方は、AI業務自動化の相談を受け付けている。具体的な業務フローに合わせた指示設計まで一緒に組みます。